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更級日記ノベル2「物語が読みたい」薬師如来様にお願いする

更級日記ノベル1「まえがき」「プロローグ」

更科日記 門出 わかりやすい現代語訳
私は物語が読みたくてたまらない平安貴族の田舎の姫。
田舎暮らしがゆえに物語を読むことができず、毎日なげいていたのよ。

そんなある日、みくがふと、

三の姫様、早く都にお帰りになることができるように、お祈りをなさってはいかがでしょうか。
みく
そうですわね。
薬師如来様の像をお父様に造っていただいて、
その薬師如来様にお祈りするのがよいと思われますわ。
みく

と真剣な顔で、すすめてくれたの。

お父様は、私のために薬師如来様の像を準備してくださるかしら。
だいじょうぶですわ。
姫様からお父上様にお願いしてみてくださいませ。
みく

みくはにっこりほほえみました。

薬師如来様を建立することになりましたら、
後のことは私にお任せください。
みく

みくの頭の中には、何か考えていることがあるらしいの。
何かたくらんでいるというか・・・。

いずれ流行る疫病から
姫様やご家族様をお守りしなければなりませんし・・・。
みく

「え?」
みくがまた、わけのわからないことを言っているわ。

みくだけがわかっていることのようです。
でも、説明を受けても私にも、他の誰にも理解できないでしょう。みくの頭がおかしいと思われるだけということを、みくも私もわかっています。

みくが、私のために考えてくれているということは信頼しているので、あえて尋ねることはせずに、これから何が起こるか楽しみにすることにしました。

薬師如来像の建立が始まる

みくが予想した通り、お父様は薬師如来像を建立することをすんなり許してくださいました。

さっそく大工たちがやってきて、お堂を造り始めました。

お堂もできあがり、その中に薬師如来様の像も納められて、
開眼式が行われる日、
見慣れない美しい少年がやってきました。

開眼式では美しい笛の演奏を奉納していました。
笛の演奏ほするというのは、とても珍しいことのようです。

儀式の後、この少年は私のところに挨拶にやってきました。

タケと申します。

どうぞお見知りおきを。
これからも、姫様のことを陰ながらお守りさせていただきます。

タケは不思議な挨拶をして帰って行きました。

その様子をみくが満足そうに眺めていたことには気づいていましたけど、言葉には出しませんでした。

薬師如来様に毎日お祈りする

それからというもの、私は毎日、薬師如来様の像を安置してあるお堂に行き、それは熱心にお祈りをしたの。

薬師如来様の前にひざまずいて、頭を床につけるくらいに深く頭を下げて

薬師如来様。
どうか私の願いを叶えてくださいませ。

一日も早く都に行き、
たくさんの物語が読めるようにしてくださいませ。

とお祈りしました。

お堂には、みくに手をひかれ、他の方には見つからないようにそうっと出かけます。

私が一心不乱にお祈りしている間、みくは奥のほうでなにやら用事をしているようです。

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